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*修道院・読書始末。
  『獄中記』 佐藤優 岩波書店 2006.12.06刊  

 *2002年5月14日午後、麻布台の外務省外交資料館三階の会議室で東京地検特捜部に逮捕呉された、「あの」佐藤優氏が、護送車の中で、身辺に起こることを恩師和田先生に学んだ「ユーモア」を忘れずに、記録していこう、と決意したその<結実>の一書である。

 決して、力むことなく、自然体で「(獄中という)所与の条件の条件を受け入れて(ピンチはチャンスである!)」いく氏は、「中世の修道院」の写字生ような、規則正しく、静寂な生活に、なんなく順応していく。何よりも日常雑務(氏の場合常識を越えた多忙さのなかにあったのだろう)からの解放がありがたい。。食事にももちろん満足以上のものを感じている。(随分昔話で恐縮だが、仙台の味噌汁も、キャベツだけのものだったが、まことに美味で、刑務所の販売会でのお薦め品目!)

 大学時代から、身辺・100冊以上の本に囲まれた生活をおくってきたという氏には、拘置所の制限(三冊までの房内所持のみ許可される)も、逆に、精読(「少数の本を深く読む」)の機会と捉え返していく「ユトリ」がある。
 このあたりの泰然とした身体風景は、アナキスト・大杉栄を彷彿とさせ、「入獄の度に外国語をひとつマスターする!」との宣言を思い出した。


 512日間!そうやって、書き続けた「獄中ノート」はB5ノートで62冊!400字詰原稿用紙5200枚!にものぼるという。そのうちの学術的・専門的
ノート以外のものを集成・整理したのが本書だという。

 氏の著作のなかでは、『国家の罠』、『自壊する帝国』以来の、一気に読了の一冊となった。

 上記の二冊共に、新潮社刊で本著が岩波書店刊という成り行きの内輪話も興味深いものがあった。編集のネットワークと編集者のネットワーク。利害=金銭を越えた交通が絶えてはいないことを知っただけでも、嬉しいことだ。<再販制度>の精神的な根拠のひとつには成り得るかもしれない。


  最後に著者が恩師・故和田洋一先生(1903~94、著書に『灰色のユーモア・私の昭和史ノート』理論社1958刊がある)の言として引く言葉を記しておきたい。
 
 「・・教会がプロレタリアートや社会的弱者の救済という本来やるべきことを疎かにし、ブルジョア社会と同化したため、その役割を社会主義者が担うことになったというのがフロマートカ(反ナチ・抵抗運動のチェコのプロテスタント神学者)の考え方ですね。・・

・・クリスチャンは社会主義者に負い目を感じている。しかし、フロマートカは社会主義者に対して人間の観点から言うべきことはきちんといわなくてはならないと考え、それを実践した。北朝鮮に対して、日本のクリスチャンは、過去の植民地支配に負い目を感じているのだけれども、やはり、人間として問題があると考えるならば勇気を持って発言しなくてはならないのです。そう思って私はあえて<甘やかされた>という刺激的な形容詞を用いて北朝鮮について論じたのです」

 *上が、1982年当時の発言であることだけは「念押し」しておく。


 <拘置所の時間は著者にとって、娑婆の六分の一の速度でユックリと進む(=著者の
 思考に加速がつく)らしい。
 もう一度そこに戻っても良いと言うこともあながち嘘や強がりではない!と「保証」して
 おこう、私が。


 
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