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●石堂清倫・『わが異端の昭和史』
 『回想と期待』の 4.転向について

 ★転向よりも重要な問題 ― を前に引用したが、その中に中野重治や石堂清倫(ともに故人)と親しい交渉のあった西田信春という共産党員(←新人会)のスパイ疑惑(=戦後「冤罪」だったことが判明した。)について記述がある。そこを再引用して、当の故・石堂清倫の大部の自伝的「左翼」運動史ともいうべき『わが異端の昭和史』(1990年10月、勁草書房刊、後、平凡社ライブラリー2001年9月10日・10月10日刊)と遺作となった『20世紀の意味』(平凡社2001年7月16日刊)のうち特にⅢ。「転向」再論 を再読―西田信弘についての記述をチェックしてみることにする。

 ありがたいことに、手許の*平凡社ライブラリー版には詳細な人名索引が巻末に付いているので、これを参考に上巻から順に追っていくことにする。


 *****************

 ・・・転向論をやってるあいだは何でもかんでも転向と結びつけて解釈していたけど、30年たって、いまの私は、転向は人間のもっとも重要なテーマじゃない、という感じがしているなにがもっとも重要なテーマかというと、「生きていていいのか」「なぜ自殺しないのか」という問題なんですよ。哲学の問題としては、転向よりもこっちの方が重いんですね。
  
 この考え方に光を当てるために、*『西田信春 書簡・追憶』(土筆社)という本を待ってきたんです。石堂清倫(社会思想研究家)、中野重治、原泉(女優。中野重治と結婚)の三人の共著。本のタイトルになってる西田信春という人は、戦前の日本共産党の九州地方委員長だったんだが、警察のスパイだという説があった。当時の共産党の資料は調べることができませんから、戦後もながくスパイだったと思われていた人なんです。


 *この『西田信春 書簡・追憶』は、『20世紀の意味』巻末の詳細な「石堂清倫業績目録」によると1970年10月31日、土筆社刊。
 因みに、この「石堂清倫業績目録」は元々『続 わが異端の昭和史』(勁草書房版)の巻末に付されていたもので、平凡社ライブラリー版刊行にあたって、収めるべきものが、「・・ページ数の関係などで、本書(『20世紀の意味』)巻末に掲載することになった」という(木村英亮)。
 しかし、読者からすると、このライブラリー版のページ数が製本上特別「限界」とも見えず、何とも理解不能な理由で「不便」を蒙るのはライブラリー版のみの購入者だろうと思うが如何なものか。
 

私がこの本と出会うのには因縁があってね、夢野久作(作家)の伝記を書いていたときに読んだ。夢野久作が福岡で秘書役に採用した紫村一重という人物がいるんです。当時、かれは共産党員ということで起訴されて裁判が進行中だった。にもかかわらず夢野はかれを自分の秘書にした。紫村は転向したんだけど、底の底までは転向してなかった。監獄で雑役をしていたとき、自分たちの指導者を売った西田信春のことを探って、とうとうかれの警察調書を発見するんです。それを読んで西田はスパイどころか、拷問にあっても自白をせず、警察署の階段をズルズルと何度も頭から落とされているうちに死んだということがわかった。逮捕されたのが1933年2月10日で、死んだのが翌日です。その事実を警察は嘱託医をごまかして、「職務熱心でこうなりました」といっている。

 そのことが戦後になって明らかにされた。それは西田と交渉のあった中野重治や石堂清倫にとってはたいへんなショックだったんです。それでこの本ができたんです。
・・・以下略・・・ 
 
 

石堂清倫・『異端の昭和史』の巻末の人名索引では、「西田信春(山田春男)」となっており、

上巻巻末には、「西田信春(山田春男)」として、
 64、78、81、87-89、97、107、110、113、116、117、130、133、139、142、
 143、169、179-184、223 とあり、

下巻巻末には
 「西田信春」とのみなっており、
 119、285、300、312、413 
 とある。
 

 以下、ページを追って記していく。

  <続く>
 

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この記事に対するコメント
Re: 西田信春について
>  西田信春については、多田茂治 著、『満洲・重い鎖』牛島春子の昭和史(弦書房)が参考になるのではと思います。
>  牛島春子も同時代に共産党員として地下活動していました。

 ***********

 ご教示感謝します。

 『夢野一族』の多田茂治さんの本ですか。知りませんでした。

 早速取り寄せて読みます。
【2010/09/28 18:29】 URL | ひろもと #- [ 編集]

西田信春について
 西田信春については、多田茂治 著、『満洲・重い鎖』牛島春子の昭和史(弦書房)が参考になるのではと思います。
 牛島春子も同時代に共産党員として地下活動していました。
【2010/09/28 15:35】 URL | 佐々木 昇 #- [ 編集]


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