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水大国・日本
 水大国日本(1)  但し(2)が何日になるのかは不明です。

 以下、『中国料理の迷宮』(勝見洋一、現代新書2000.5.20)から。
 原題は、”ラビリンス オブ ・・ やめておこう(笑い)。
 

 ***************

 ・・・それよりも「野茶館」の功績を今の中国人たちは完全に忘れ去っている。
 野茶館は郊外にあって行楽に供する茶店だが、各店は水のよさを競った。天が水を生むと考え『周礼』では水をもって陽を養い、食をもって陰を養うとあり、雷雨時の雨水や雪水、氷は人間によくないとされた。
 その思考法がまだ残っている北京には、清代の初期には「南城の茶・北城の水」という諺があった。南城についてはいくつか説があるが、今でも老舗が残る前門や珠子口のことと思われ、北城の水とは北京屈指の湧き水が出た安定門外のことであり、「上龍」と「下龍」を指しているのに違いない。上龍は安定門の北側に、下龍は南側にあった。どちらも茶館が多く、茶の味を生かす水質だった。

●おいしい水の作り方

 そのうち水の味覚に対して、はっきりとした概念が出来上がる。
つまり泉の水は茶を入れたり酒作りにはいいが、料理には適さない。料理には川と湖の水がよい。なぜならば、まったく無味の泉の水は茶と酒の本性をはっきりとさせるが、料理として変成させるには適さない。料理の味をさらによい方向に導くのには、大地の栄養分を吸い込んで、さらに太陽の光線をよく浴びている川と湖の流水がよい。しかし汲んだばかりの水は硬く、料理を壊すとされた。

 そして「おいしい水の作り方」が流布される。
 ★「まず流れのよい川に行く。時間は夜半すぎ。川の中心部の水を汲むこと。そして切ったばかりの青竹で逆時計の方向に渦ができるよう、百回撹拌する。そして竹で編んだ蓋をして冷暗所に三日間保存。このあいだ、絶対に手を触れてはいけない。さて三日後、水の杓で上から六分目までを別の甕に慎重に掬い取り、同じく百回、青竹で撹拌。これをさらに日数をかけて三度繰り返す。さてそうして分量を犠牲にしながらも次第に軟らかくなった水に砂糖を少量入れて沸騰させ、冷めてから壷に入れて蓋をしっかり閉めて寝かせる。この寝かせる期間は長いほどよく、一年二年たっても腐らないばかりか味の品位は増すばかり。しかし、早く使いたければ数カ月後から使用に耐える。茶にも料理にもあう万能の水である」

 これをはじめに流布させ、看板としたのが、安定門東河沿の北側にあった「緑柳軒野菜館」だった。
 よい水に恵まれた地でありながら、さらに「万能水」を提唱してわざわざ水を作った。盆地に築山したうえで小川の水を引き、周囲に柳を植えていい雰囲気を出していたらしい。
 なかなかの戦略である。そしてこの水のよさをうたう安定門外の茶館があとに続いたが、これが結局は料理店のレベルをさらにひきあげることになった。料理店も茶館と契約して万能水を使った料理を売りものにしたからだ。

 とはいえ、後の世の民国時代に社会活動家の陳独秀が社会情勢を揶揄しか『北京十大特色』の文中で、
 「安定門外糞堆之臭(安定門の外にたまった糞の山の臭さ)、天下第一!」
 と書いているから、安定門外の情緒は清末以前までであったらしい。

 ところでこれほど水が注目されるということは、★北京は水が悪かったことを物語る。市中の井戸の水は硬過ぎて苦いとさえ感じられた。そこで水売りが一軒一軒の家に配達するのが北京の習慣だった。その水売りは山東省の人間の専売だった。もし山東料理の店がそれを願ったのなら、いい水が優先的に流れていったのは容易に想橡がつくところだろう。
 そして山東人の専売の目玉が「氷売り」だった。冬のあいだに氷を切り出し、氷室に保存して夏になってから売る。全中国で北京だけが夏に氷のある都市だった。それによって、夏の海産物の良材が豊富に流通するようになった。

 

 *******************

  硬すぎて、苦い水が蛇口から流れ出てくれば大騒動になる日本の住民が、

 こんな事情を知れば、

 日本は、水大国なのだと、少しは感謝する気持ちも湧いてこようというものである。
   

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