カウンター 読書日記 『オールニートニッポン』(3)
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『オールニートニッポン』(3)
  ●『生きさせろ』から、「希望は障害者枠での就職」の紹介です。
 **************

 ★希望は「障害者枠での就職」
 あゆみさん(仮名)29歳
 

 私(雨宮)自身、自殺や生きづらさをテーマにしてきたため、いまの日本の状況と自殺、または精神的な病気というものの関係についてずっと考えてきた。
 精神的な病気を抱えるメンタル系と呼ばれる人たちが20代、30代の間で爆発的に増えているが、そのことと「働くこと」が機能していないことには大きな関係があるように見えるのだ。実際、就職氷河期世代以降とメンタル系の世代はかなり重なる。厳しい就職戦線で100社も落ちるという経験は究極の人格否定であり、先の見えないフリーター生活は簡単に人の心を追い込んでいく。正社員層も、過労によってうつ病を発症させている。
 ここに恐ろしい数字がある。02年から05年まで、20代、30代の死因のトップをずっと「自殺」が独占しているのだ。ちなみに20代の死因の2位は「不慮の事故」、30代では「ガン」である。また、05年度は2、30代の自殺者数が前年と比べて5パーセント増えている。遺書があるなかで自殺の動機が「経済・生活問題」なのは30代で29.2パーセント。20代では18.1パーセントだ。30代のうつ病が増えていることも問題になっている。原因にはリストラによる過労などが上げられている。終身雇用制という神話が崩壊した以後の世界に放り出された若者たちは、そうして心を病んでいく。
 心を病むと働けない。働けないとさらに追いつめられる。親に頼ったとしても、「働け」「がんばれ」攻撃を仕掛けられ、さらに病をこじらせていく人も多い。親に頼れない人もいる。そうすると、無収入の彼らに突き付けられるのはリアルな★餓死である。メンタル系の人々の主な闘争テーマは、だから「いかに生きていくか」だ。文字通り、★生存権の闘いである。
 実際、ネット上のメンタル系サイトでは生活保護受給のノウハウや、精神障害者手帳を取得し、障害者年金をもらう方法などの情報があふれている。ある時期まで、そういったメンタル系の人々の行動にはどこか疑問も持っていた。しかし、これほどあらゆる価値観が崩壊したいま、見方を変えればこれは立派な「生存権をかけた闘い」である。シンプルな「生きさせろ」という叫びだ。「働かざる者食うべからず」という考えは、いまの日本には通用しなくなった。働いても食べていけなくなってしまったからだ。働くことを条件に生きることが認められたのは遠い過去だ。
 これまで、子どもを自殺で亡くした何人の親から聞いただろう。「働けなくたって、何もしなくたって、そんな人間が一人くらい生きていてもいいじゃないか」と。しかし、子どもにそれを許していなかったのは、ほかでもない、その親自身である。死んでからやっと気づくのだ。役に立たなくても、働かなくても、ただ生きていてくれればよかったのだと。
 さて、ここに登場するのは29歳の女性である。
 彼女は現在、精神障害者手帳を取得し、障害者年金をもらいながら暮らしている。長い間自殺願望に苦しみ、リストカット、*オーバードーズを何度も繰り返してきた。 *、「薬の多量摂取」を意味する。オーバードーズは身体に深刻な問題を引き起こすだけでなく、薬物依存や、時にはそれに使う薬の売買などを目的とした犯罪に至るケースもある。また、現在若者の間で、精神薬などの不法入手によるオーバードーズが問題になっている。Over Dose のそれぞれの頭文字をとって、ODと略される。(参照:ウィキペディア)
 そんな彼女に話を闘いた。
 あゆみさんは77年生まれ。現在は千葉県で、SE(システムエンジニア)の旦那さんと暮らしている。結婚は2度目,目が大きくて色白の可愛い女性で、童顔だからかとても29歳には見えない。
 8歳のときに両親が離婚。父親のDV(*家庭内暴力)が原因だった。それからは母親と二人で山形で暮らし、高校卒業後は地元の短大に進む。短大時代、彼女をうつ病が襲った。きっかけは、8歳のときから会っていない父親。20歳になったら連絡くらいくれるのではという期待があったのだが、その期待は見事はずれた。その頃からリストカットをするようになる。
 なんとか短大を卒業後、1年間のひきこもり生活を経て彼女は派遣で働き始めた。カスタマー・サポートの仕事で、「パソコンの接続ができない」などの電話応対だ。通っていた精神科の薬を飲みながら働いたが、仕事で「うつ」がひどくなることもあった。特に新人の指導はプレッシャーで辛かったという。
 派遣の仕事は5年ほど続いた。その間、1人目の旦那と知り合う。会ったのは、メンタル系サイトのチャットだった。
 「リスカするようになってから、ほかにもそういう人っているのかなって探し始めて、それでメンタルサイトにハマりました。そこで前の旦那とも知り合ったんです」
 最初はチャットだけの関係だったが、彼が山形に遊びに来たことから2人の距離は縮まった。「いつでもこっちにおいで」といわれたあゆみさんは、実家を出て彼の住む埼玉へと向かう。そこから同棲生活が始まった。26歳の頃だ。
 埼玉に移り住んだ彼女は、プロバイダの会社に正社員として採用され、働き始める。そして1年半ほど経った頃、結婚。しかし、その半年後、旦那は突然仕事を辞めた。会社で大規模な早期退職者募集があり、一気に大きなお金が入ってくることを知ったのだ。旦那はギャンブルにハマっていて借金があった。
 「反対できなかったです。完全に彼に精神的に依存してたから。なんでも『いいよいいよ』って」 しかし、彼女1人の稼ぎで旦那まで養っていくことは難しい。ある日、旦那が「こういう仕事もあるよ」と紹介してきたのは風俗だった。(続)
 

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