カウンター 読書日記 『オールニートニッポン』(2)
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『オールニートニッポン』(2)
<引用続き>

●ひきこもりより、立てこもりになろう

雨宮: 面白いチヤットの書き込みがあるので紹介します。「何回か転職すると、底辺派遣工員でしか雇ってもらえないわけですが、中間搾取されて、仕事内容は正社員並みで、身分は半人前。これじゃ働く気にもならないと思う」。これは正しい指摘ですね。だから、私はもう労働拒否の運動をするしかないんじゃないかなと思ってます。
 すでにひきこもりが100万人ぐらいいるので、労働拒否はもう始まっているんですけどね、革命が。
AKIRA: ひきこもりじゃなくて、立てこもり。
雨宮: そうそう、「おれはこの社会を拒否して立てこもってる!」。
月乃: インターネットラジオだから、ひきこもりの人いっぱい聴いてますけど、親御さんが何か言ったら言ってください。「おれはひきこもりじゃなくて、立てこもってるんだ!」と(会場 拍手とイエーイという歓声)。
雨宮: そうですよ。素晴らしい社会変革運動。くだらない就職とか、搾取されたりとか、低賃金でつまらない仕事をやってるより、ひきこもったほうが、多分社会は少しは変わる。何でそんな企業の金もうけの活動とか、営利活動に関わらなくちゃいけないのか、私はそもそもそこからわからない。私も就職したことないんですけど、AKIRAさんもないですよね。
AKIRA: ないな。
月乃: 私、今、会社員で。
雨宮: ですよね。だから、何かちゃんとしてますよね。
AKIRA: ビルの掃除やってるの。
月乃: いや、ビルの清掃じゃなくて、ビルメンテナンスですよ、たいして変わりはないですね(笑)。
雨宮: 意外と、身分は一番ちゃんとしてるんですよ、月乃さんが。
AKIRA: パートでしょう?
月乃: パートじゃないですよ。まあ別にパートでもいいけど。
雨宮: 正社員ですか? すごい、特権階級じやないですか。
月乃: 別に特権じやないです。ダメ会社員なんですよ(笑)。

●視点を変えれば世界の張りぼてが見える

AKIRA: 今日はロンドンのテレビ局の人たちも来てるけど、産業革命が起こる前も、人口が爆発的に増えている。産業革命によって増えたんじゃなくて、その数年前から急に人口が増えていて、それがピークに達した時に産業革命が起こっている。ということは、何か人間の無意識の中でその準備ができてるんだよね。・・・後略・・・

 **************

 2章 意図された若者の貧困化・難民化

 ●湯浅 誠(37歳)
  (NPO法人自立生活サポートセンター・もやい事務局長、便利屋 あうん代表)
1969年東京都小平市生まれ。95年東大法学部卒。同年より野宿者運動に携わる。現「NPO法人・自立生活サポートセンター・もやい」事務局長、便利屋「あうん」代表など兼任。近年は生活困窮フリーターなど国内の貧困問題に関する論文・発言に力を入れている。著書に『本当に困った人のための生活保護申請マニュアル』(同文館出版、2005年)、『貧困襲来』(山吹書店、/2007年)

 ●今野晴貴(23歳)
 (NPO法人POSSE代表)
1983年生まれ。仙台市出身。NPO法人POSSE代表。
一橋大学大学院在学。専攻は社会政策。
NPO法人POSSEは、2006年に立ち上げられた。10代から30代前半の若者で運営され、会員は約150人。若者自身による政策提言「style3」の提示や、労働相談活動・労働法セミナーの開催の他、さらには文化活動としてクラブイベントの開催・フリーペーパーの発行など、幅広く活動を行っている。今野は主に政策研究と労働相談分野を担当している。

 ●佐野章二(65歳)
 (有)ビッグイシュー日本代表・CEO)
1941年大阪府生まれ。都市・地域の調査、計画の仕事を経て2003年5月より現職。NPO法の基礎調査の一つである「市民公益活動の基盤整備研究」などをまとめ、仙台、神戸、広島等のNPOセンター立ち上げを支援。阪神淡路大震災の時には通勤型、地元型、ポスト震災型の三つのボランタリー組織を立ち上げ支援。2003年9月ホームレス支援雑誌『ビッグイシュー日本版』を創刊。毎月2回発行、約4年で205万冊販売、ホームレスに2億2550万円を提供した。
 **************

 ・・・
雨宮: ありがとうございます。私はおととい、インドのハイデラバード国際映画祭から帰国したばかりですが、インドで汚い店でばかり食べていたのに、なぜか下痢にもならず、腹痛も起こさず、完璧な体調です。さっそく今夜のゲストの方に、自己紹介をお願いします。
湯浅: 湯浅誠と言います。東京を中心に野宿の人とか、広い意昧でのホームレス、路上にいる人だけでなく、ネットカフェに泊まっている人、サウナにいる人、そういう人たちの相談を受けたり、支援をしたり、あるいは一緒に活動しています。団体は「もやい」、正式名称は「NPO法人自立生活サポートセンター・もやい」。それと、便利屋の「あうん」、これは野宿する人たちと仕事起こしをする団体。それと法律家の人たちがホームレスを支援するために集まった「ホームレス総合相談ネットワーク」、その3つに関わっています。
今野: NPO法人「POSSE」の代表をしております、今野といいます。フリーターの人たちと学生が130人ぐらい集まって、イベントを企画したり、法律を活用していこうという活動をしています。さらに、若者による政策提言、文化活動を行っています。
佐野: ビッグイシュー日本版の代表をしています、佐野章二と申します。私たちは街角で1冊200円で雑誌を販売しています。この雑誌は、ホームレスの方しか売れない、単なる失業者では売れない、そういう特徴を特っています。ホームレスの方が売ると、半分以上の110円がその方の収入になる。ちなみに平均的には1日25冊くらい売れます。3000円弱。ホームレスの方に現金収入を得ていただける機会を提供する仕事をしています。
 読者に若い人が多いものですから、誌面では、「出口なき若者たち」という特集もあって、若者と仕事の問題を精力的に取り上げて参りました。雨宮さんにもコラムを書いていただいています。若者とひきこもりの問題というのはなかなか解決がつかない問題で、私たちにも道筋がみえていない問題です。その中に日本の社会の根本的な問題があるんじやないかと考えていまして、研究者の斎藤環さんと、元ひきこもりの上山一樹さんが往復書簡という形で自由に語り合い、それを読むことで我々がともに考えていく、誌面の内容としてはそういうこともやっています。
雨宮: 以前に「ビッグイシュー」の特集で、斎藤環さんがひきこもりの餓死の問題を取り上げていたことがあると思いますが、両親を亡くしたひきこもりの兄弟が餓死したのは何年ぐらいでしたっけ?
佐野: 2002年ころだったか、記憶はないんですが……。
雨宮: あのころから、ひきこもり支援の人たちの風向きが変わったのではと思います。そのときのビッグイシユーの対談のタイトルも「いかに生きるかではなくて、いかに死なせないか」。ひきこもりの問題もすでにそういう領域まで来ています。今、実際に湯浅さんがやっていることは、ワーキングプアやネットカフェ難民の問題。今野さんの「POSSE」はフリーター問題。そして佐野さんはホームレス問題。働く人たち、日本で生きている人たちが、めちゃくちゃな状態になっているということで、問題はつながると思います。この4人は最近、美しい共闘関係じゃないですか(笑)。

●活動の動機
雨宮: 会場から湯浅さんに質問が来てます。「なぜ東大法学部という日本の最高学府を卒業された方が、野宿者運動に関わるようになったのでしょうか。きっかけを教えていただければ嬉しいです」。私もこれ疑問だったんです、超エリートがなんで?
湯浅: すみませんとしか言いようがないんですが(苦笑)。私は野宿の問題に深い使命感があったとかいうのではなく、友達がやっていてそこへ遊びに行った。その友達というのは湾岸戦争のときに知り合った人で、湾岸戦争のときに私は初めていわゆる社会運動に関わるようになりました。あのときはさすがにヤバイと思ったんですね。大学2年だったと思いますが。そのとき一緒にやっていた人間で、今ピースボートの共同代表をやっている川崎哲。彼が野宿の問題をやっていた。彼にとっても野宿の問題は成り行きだったんです。彼はもともと★外国人労働者の問題に取り組んでいた。1992、3年ころ、イラン人の人たちは情報交換の場として代々木公園の入り口に集まっていた。そこへ公安警察がやってきて、なんだかんだ引っかけては連行していくというようなことをやっていて、彼はそれに抵抗したり、イランの人たちの労働条件の問題で会社と交渉したりしていた。私はそこにたまに遊びに行く程度の関わりだったんですけど、警察の摘発があまりに強くなったので、イランの人たちがそこに集まるのをやめて上野公園に移った。そこで代々木公園に行ってもイラン人と会えなくなった。その代わり、代々木公園で野宿している人たちと出会って、彼らは野宿支援の活動をすることになり、私が後からそれに関わり始めた。遊びに行っていた私のほうがハマってしまったという経緯です。
今野: 私の場合は学部で労働法をやっていたんですが、ある程度勉強していくと、★この間でかなり法律の内容が改正されていることがわかったんです。その内容が、結構すごかった。2003年に大きな改編が行われているのですが、★意図的にフリーターや非正規雇用を増やし、雇用を不安定化するようなことをやっている それに合わせて法律も変わっていっているということが見えてきて、これは何かおかしいなと、ずっと思っていた。そのころに、格差社会がにわかに問題になり始めた。ちょうどそういうときに知人から声をかけられて、初めはただ集まって話していただけなんですが、若い奴らが新しいものを作ったらいいんじゃないかということになって、それが「POSSE」のはじまりでした。
 マスコミの取材で「なぜPOSSEを始めたんですか」、「どんな人が来るんですか」とよく聞かれるんです。★僕の世代の人って格差社会の中でひどい状況で働いている人が誰かしら周りにいるんです。中学校の友達だったりとか、兄弟だったりとか、必ずそういう人がどこかにいて、みんな何かおかしいと思っているんです。その中で「なにかやりたいな」「POSSEが出てきたじゃん」と参加してくれる人がいる。そういう時代の共通体験みたいなものを、僕自身も持ってるし、みんなも持っていて、こういう動きにつながってきたと思ってます。★みんな若者バッシングにものすごい違和感を持っていて、僕自身も持っています。
佐野: 僕は今年65歳になるんですが、ビッグイシューが2003年9月に創刊しまして、3年7ヵ月くらいになりますが、その前に1年準備期間がありまして、4年7ヵ月。つまり60歳になってから始めたんです。僕の、皆さんに比べれば長い人生の中でも、この立ち上げ期間の1年間は激しい仕事でしたね。この前は、都市問題とか地域問題のリサーチのプランニングをしていた。そういう片隅にホームレスの問題が見えていたんですが、自分かやるべき仕事だとは思っていなかった。もっと行政が責任持ってやるべきだし、雇用していた人たちが責任を持って解決すべきだと思っていた。だけど、1980年代の半ば、つまりバブルがはじけたとき、同時にホームレスの問題も目に見える問題になってきた。しかし、これだけ景気がいいんだから、★行政か雇用側がやればいいと思っていた。でもなかなか減らない。90年代終わりになって公園にブルーシートが出てくる。これは研究してみようかと調べだした。
 ホームレスの問題は福祉の問題だと考えられがちだし、日本のホームレスは雇用と失業の問題なんです。だけど僕はむしろ、★地域問題、都市問題と考えたほうが、仕事作りの面ではできるんじやないかといろいろ提案をしたりしたんですが、行政の人は「いいプランだけど、(大阪は今260人に1人はホームレスなんですけど)、佐野さんの言うようにやったら、大阪にホームレスをさらに誘致することになる」という。企業に持っていくと「うちがリストラしたわけではないのに、なんでよそ様がリストラした人の面倒を見なくちゃならないのか」と。これがホームレスが放置される原因なんですね。同時に、提案した僕も専門家としては無能だった。そこで1市民に戻って、下品だと言われる大阪の町と阪神タイガースを愛
しているアホな大阪の人間だから、何とかせなと有志が勉強会を積み重ねていくなかで出会ったのが、このビッグイシューなんです。

●『生きさせろ! 難民化する若者たち』が面白い理由

雨宮: 今日、この4人が集ったのは、フリーターがすでにホームレス化している現状があるからだと思います。最近、太田出版から『生きさせろ!・ 難民化する若者たち』という本を出し、湯浅さんと今野さんには本に登場していただいてます。感想をお聞かせいただけたら。

湯浅: 一番印象的だったのは過労自殺のところです。23歳の人が過労自殺をして、お母さんが原告になって訴訟をしている。で、お母さんが、「企業はこれだけ若い人を使い捨てて、史上空前の好業績を上げている。派遣や請負会社がどれだけ増えても、日本社会はよくならない」と言う。息子さんの過労自殺があるまで、そうしたことにそんなに深く関わってきた人じゃないと思うんだけど、この問題をきっかけにいろいろご自分で調べて、ホームページを作られて、そのホームページを見た人からいろいろ意見を聞いて、彼女が到達した結論がそれなんですね。まったくその通りなんです。関わりができれば、誰でもそういう結論に行き着くはずなんです。息子さんの死をきっかけにそういうところに行き着かざるを得なかっ
たところが、痛ましくもあり、かつそれが人々の本当の心なんだと思う。そういうことで深く印象に残りました。
 生きるだけで大変だというのが今回の本のテーマだと思うんですが、そういう状況があちこちで生まれるようになっていて、じゃあそれをどうするんだと社会に訴えていく、そういう意味でとても印象的な本だったと思います。ネットカフェで暮らす人々の問題というのはある意味ブームになっていて、多くのマスコミで取り上げてはいるんですけど、取り上げ方によっては全然違う取り上げ方をされてしまう。我々としては取り上げ方の方向性も含めて、位置づけを社会的メッセージとして伝えて、その問題について考えてもらう。しかもそれをある種のプレッシャーとして、社会や政治に対して訴えていく。そのことがとても大事ではないかと改めて思ったという感じです。
今野: メンタル系の女性の話(*『生きさせろ! 難民化する若者たち』第4章、p149「希望は『障害者枠での就職』」あゆみさん(仮名)29歳) (★ >>次にアップします。)
が出てきますね、あそこが印象深くて、読んでいて僕までウツっぽくなりました。「ああきついな」と思いながら読んで、あれも僕らの世代の体験なのかなと思いました。生きるというのは辛いし難しいよなと。
 過労死には服が立ちました 単に働くだけでなぜこんなに大変なことにならなくちゃならないんだと。そういう「生きにくさ」と今の労働問題を結びつけて書いているところに先駆性があるなと思いました。労働問題は、単に賃金が安いとかクビになったという問題に矮小化されがちですが、実際にはその社会が生きやすいのか、そこで生きていて楽しいのか
とか、そういうところまで踏み込んで考えないと薄い議論になる。この本が優れていると思ったのはそこですね。
雨宮: 書いた人間の前で感想言うのって嫌ですよね(笑)。私は労働問題とかホームレス問題は全然知らなかったんです。自殺や生きづらさの問題から来たんですよ、そしたらここに突破口があった。そういう自分自身の遍歴も逆に興味深いというか。
 過労自殺の話で恐ろしいのは、2つのケースで遺族に取材したんですが、どちらもほぼ1年以内に第2の犠牲者が出ているんです。これは誰が行ったって死ぬ所なんだと思いました。*****
 

次の<●すべての問題は貧困に通じる>の前に、 
 上の↑「メンタル系の女性の話(*『生きさせろ! 難民化する若者たち』第4章、p149「希望は『障害者枠での就職』」あゆみさん(仮名)29歳)を紹介・引用しておきます。「読んでいて僕までウツっぽくなりました。「ああきついな」と思いながら読んで、あれも僕らの世代の体験なのかなと思いました。生きるというのは辛いし難しいよなと。」という今野さん(23歳)の気持ちを共有するためにも。
   

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