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*巨星墜つ!追悼白川静博士
*白川静博士」が10月30日に亡くなった。享年96歳。

 『字統』・『字訓』を、書棚に置き、『字通』の縮刷版の刊行(予定今のところないらしいが)を待ちわびていたところだった。

 妙な言い方かもしれないが、漠然とだが「死を感じさせない人」「生命力の衰えない人物」のイメージが強すぎて、いまだに信じられない。

 わたしにとっての、はじまりは、東洋文庫の『漢字の世界1』・『漢字の世界2』であった。(ともに1976年刊となっているが、蔵書は1982刊、初版7刷である。)

 書物の山を回遊していると、ときに巨大な足跡を見つけることがある。「とてもじゃないが、かないませんなあ。」と「幸運な出会いに感謝しよう」という感じとでもいおうか。

 白川博士の亀甲文字や金文を書き写した(トレースだ)薄い紙の累積=』
手を媒介にした身体の記憶!の強靭さ。それと、南方熊楠の通称「履歴書」(3日がかりで書かれたという矢吹義夫宛書簡)=7.5mの巻紙に書かれた58000字!

 ともに、手の微妙な動きの伴った業・技である。とんとご無沙汰の自分を省みてみよう。

 60年代末葉の光景を』
『回思九十年』2000.4.24平凡社)から、少々。(P62~63)

 「・・・昭和43年の暮れ近く、大学の学生新聞の発行権を奪取するため、代々木派がその編集室をホース攻めにし、武闘の結果70数名が負傷し、やがて全国の大学に紛争が起った。そして約半年の後、この学校では、全共闘派がいわば鎮圧された形で終った。数年前に、フランスで文部大臣が引責辞職するほどの学園紛争があったが、それがそのまま、わが国で再現されたようなものであった。その8月、高橋和巳君の『わが解体』が出て、私のことについての伝聞を記している。
 高橋和巳君は、かつて私が吉川幸次郎博士に請うて、私の専攻に迎えた人である。学術にすぐれた才能をもつ人であったが、作家的な自己衝動を抑えきれず、『邪宗門』執筆中に辞職された。再び大学に入ることはないと明言されたが、のち東京に出て明治大学に入り、紛争当時は京都大学に戻っておられた。京都の各大学の両派の学生が、それぞれ集団で巡回するので、いろいろ伝聞されたことがあるのであろう。
 当時大学はほとんど閉塞の状態であったが、私は出校をやめるわけにはゆかず、出校を続けた。家が老朽していて、多くの書を収めることができず、専ら研究室で仕事をしていたからである。これは大学に籍をおいて以来の、私の生活習慣であった。私の生活習慣を破壊する権利は誰にもなかった。・・中略・・暑い夏には、私はステテコ姿であった。粕谷氏(中公の)は私を小使いさんと間違えて、私の室を問われた。私が主であった。冷房もないコンクリートの室の中では、ステテコと濡らしたタオルとが、私のショウ(金編の字)夏法であった。・・・以下略」

 こんな白川博士の学園紛争時の日常であった。

 いま、見当たらない高橋和巳・『わが解体』には、こう記されていたはずだ。・・・一人の真摯な先輩学究がいる。紛争状態の大学に近寄ろうとしない教授が多い中で、白川先生はいつものように研究室に通い、研究を続けた。紛争の当事者の両派の学生たちも白川教授だけは別格視していた。・・・大意このようであったはずだ。

 その、高橋和巳に文章をよみながら、何となく悲しさと同時にホットした記憶があるからである。

 高橋和巳もやっと白川先生に再会できる。合掌。


押入れの中から引っ張り出してきた黒い一冊『わが解体』の当該ページを読んでみて、少し感じが違うので、稿を改めて引用する。




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