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 陸軍の裏側を見た吉薗周蔵の手記(9) 
●フルベッキ写真と私 そして「大室天皇論」 

   そもそもフルベッキ写真を知ったのは、以前本誌に長く連載されたU博士と、十年ほど前に大室天皇を議論した時である。U博士が大室天皇完全否定説を述べられたので、勢い私はその反対側(非・完全否定説)に立った。大室天皇に関する伝承は維新の関係者が残しており、戦後皇室の将来が危ぶまれた時、宮内省関係の旧華族が回想ないし暴露の形で語ったのを聞いた人もまだ生きていた。物証・書証としてはフルベッキ写真のほかに、★『中山忠能日記』中の「慶応三年七月十八日、★★奇兵隊天皇来る正月上中旬の内に御元服云々」の条がある。これについてU博士は「これは(大室というより)誰かの仇名だろう」としか言われない。確かに誰かの仇名に違いないが、だからこそ大室を指す以外にないではないか、と思った。
 写真についても、U博士は偽作論、私は「仮説としては完全否定はできない(容認できる)」との立場を取った。★原版そのままを焼いた写真では、画面の左前方に脱ぎ捨てられた下足が積み上がり、右側は壁で雨具らしきものが懸かっている(加治が「外套または人物?とするのは、原版を見ていないからと思う)。公開写真は原版画像の周囲を切り取り、体裁を良くしたもので、世に上野彦馬撮影と言うが、原版を見れば「写真師がこんな構図を選ぶのか」との素朴な疑問が湧く。また、公開写真の中に各人物像に志士の姓名を宛てたものがあり、有名志士に似た人物像(例えば大村益次郎)は確かに多い。右端の人物を陸奥宗光というのは首肯しがたいが、誤って陸奥を宛てたのなら写真全体は否定できないし、それが伊藤俊輔(博文)と分かれば尚のことである。★何よりも印象的なのは、たった一人志士の名を宛てられない人物が居ることで、その人こそ斜に構えて遠方を見るあの少年である。
20070627101539.jpg


 巷間、ただの幕末写真だという人は多いが、風評ばかりで実がない。志士写真でないと断じるならば翻って被写体を究明せねばなるまいに、誰もそれをしない。こんな風説よりも偽造説の方がまだ合理的だから、私は「仮説的容認説」を持すことにした。
居ること数年、某出版社の編集者から「大室天皇に関する原稿を★F氏から頂いたが、出版には至らなかった」と関いた。原稿を拝読したいと思う裡、まだ会っていないF氏からの便りで「大室天皇論を共著でやらぬか」との申し出を受けた。あの後、興味を持った某雑誌社が★大室天皇説の真否を元宮内庁関係者に探りを入れた由で、その結果も聞いたが、ここに明かし得ない。国内出版は無理と考えた関係者が、外国で出版すべく翻訳の手配をしたが、★事故により不調に終わった由で、因って私に共著話が来たとおぼしい。平凡且つ不才の身には果報なことである。F氏によれば、写真の原版はフルベッキが日本を去る前に★雑誌『太陽』に与えた由で、明治二十八年刊行の『太陽』に載った。その後、関係者から原版を人手したF氏は、長らく大室天皇説を聞知しなかったが、近年耳にして興味を抱き書き上げたもので、未だ拝読していないが、主旨は史実として大室天皇説を認め、維新政府が国民を欺いたことを遺憾とするものらしい。当然フルベッキ写真が中心ネタになる。私が共著に気が進まなかったのは、中心ネタの写真に残る前述陸奥のごとき疑点のためではない。実は数年前、すでに大室天皇の真相を知り確信したが、永久封印と思うから共著どころではなく、証拠写真のごときも、もはや問題外だからである。
 
ところが加治が「発信」を始めた。加治の外にも『英国機密ファイルの昭和天皇』『天皇のロザリオ』などの新刊に著者の意図しない「発信」の臭いを感じる。あり得ないと思っていた封印解除の時機が到来したのか。となれば、例の写真は一応証拠力をチェックしおく方が良い。それには被写体の人定が必要だが、志士銘々の事歴を編年し身体形質・家紋などを照合するのは、わが能力を超える。奇特の士の研究を期待していたら、果せるかなその気配が生じたようで、豈これを喜ばざるべきや。
    
 


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