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『知られざる真実』を読み込む
21) 天下り全廃なくして改革なし
 
 第二の問題の「天下り」を考える。小泉首相は「郵政民営化が改革の本丸だと言い続けたが、これは間違っている。役所の仕事に無駄があるなら削るべきだ。だが、日本の人口当たり公務員数は他国と比較して少ない。
 一般公務員の多数は真面目で勤勉だ。各種調査は郵便局の窓口対応の良さを立証している。民間で可能な事業の民営化に反対しない。しかし、郵貯、簡保を民営化するなら規模の縮小を優先すべきだ。350兆円の規模を維持したままの民営化は米国政府の要求に沿ったものだ。郵便事業は米国でも政府が運営する。★全国1万8700の特定郵便局は地域コミユニティーの核だった。
 私は地方自治体を人口40万人を目安に300の団体に再編し、全面的な自治権を付与すべきと主張した。「廃藩置県」の逆の「廃県置藩」を実施し、「中央集権」を「地方主権」に転換すべきと主張した。
 地方自治体数は「平成の大合併」で減ったが、1800存在する。すべてに首長、議会、庁舎が存在する。これを300に統合することが「公的部門改革」だ。難点は地方の行政エリアが広域になることだ。人口40万人の自治体面積は人口1万人の自治体の40倍になる。★住民の近くに行政事務機関を設置すること、が必要だ。特定郵便局を活用すれば解決できる。特定郵便局を行政事務執行機関に変身させる。特定郵便局の利権、特権は廃止する。特定郵便局資源を国民のために生かすべきだ。金融機関窓口が近くにある利便性は大きい。地方国会議員の多くは純粋に地域住民の幸福を考えて郵政民営化法案に反対したと思う。
 行政改革の最大の課題は「天下り」だ。「高級官僚」が退官して各種ポストを渡り歩く。役所と関わりの深い企業に就職することも多い。
★「天下り」は三つの問題を生みだす。第一は費用の無駄だ。個室、秘書、専用車。「天下り三点セット」と呼ばれる。高額の報酬と退職金。仕事だけがない。これが「天下り」の平均像だ。
2万6000の公益法人の6000を超す団体に補助金配分や「天下り」が実行される。多くは「天下り」を目的に創設された。★官僚の仕事で最も高く評価されるのが「天下り先創設」であることは霞が関の常識だ。
第二は癒着の温床になることだ。民間企業が天下り官僚に期待する最大の役割は役所との「パイプ役」だ。企業は許認可権を待つ役所への働き掛けを天下り官僚に期待する。「官製談合」、「汚職」は「目利きの構造」から生まれる。
 第三は「天下り』が「お上と民の精神構造」を体現することだ。1999年に上梓した『日本の総決算』(講談社)第5巻「官僚主権構造」に「天下り」を詳述した。「お上」と「民」の「支配・被支配の精神構造」を「1600年体制」と表現した。支配者である「お上」に従順に従う「民」。この精神構造が江戸時代以降、脈々と引き継がれて現在に至っている。
 徳川時代は相互監視社会だった。身分関係が固定され、幕府は反逆を許さなかった。「民」は身の安全のために「お上」に刃向うことを忌避した。幕府は民を「依らしむべし、知らしむべからぬ」存在と捉え、民は「お上」への反逆を「見ざる、言わざる、聞かざる」で対応した。圧政下での生活の知恵だったと思う。反逆する「民」への「お上」の仕打ちを見て、民は恭順の意を示すことで保身をはかった。
 明治維新で統治者が「将軍」から「天皇」に代わった。天皇制では「官僚」が実質的支配者に位置付けられた。明治の官僚は「天皇の官僚」として統治者の地位を付与された。明治時代に「高文試験」が創設された。合格者は「高等文官」として支配者の地位を獲得した。 第二次大戦後に統治システムが変更された。「民生生義」が導入され、「主権在民」が定められた。公務員は「全体の奉仕者であって、一部の奉仕者でない」(日本国憲法第15条)と定められた。憲法の上では国民が統治者になった。
 だが、GHQ(連合国軍最高司令官総司令部)は過ちを犯した。戦前の官僚制度を温存した。日本統治の実行部隊が必要だったためだと思う。だが、戦前の官僚は「全体の奉仕者」でなく特権階級に位置する「統治老犬だった。
 GHQは特権階級の「高級官僚」を温存した。「国家公務員上級職」、「第一種国家公務員」と名称が変わったが本質は変わらなかった。「特権的官僚制度」がいまも行政機構の根幹に横たわる。
 日本の民主主義、国民主権は国民が闘い、勝ち取ったものでない。国民の意識変革が不十分だ。明治以降、大正デモクラシーや1947年の労働者運動拡大などがあったが、米ソ対立の東西冷戦、が深刻化し、1950年に朝鮮戦争が始まり、共産主義者が追放された(レツド・パージ)。1960年には日米安保改定反対を唱える安保闘争が広がったが、公権力が国民運動を鎮圧した。国民の心にいまも「お上と民の精神構造」が染み付いている。この精神構造が高級官僚の特権=「天下り制度」を支えている。
 2001年の小泉政権発足時、私は小泉政権が天下り制度廃止に本気で取り組むなら小泉政権を応援すると宣言した。しかし、小泉政権は天下り制度廃止に取り組まなかった。
 第一種国家公務員試験は難試験だ。合格者の学業成績は優秀だ。だが、学歴や知識は社会人に必要な才能の「ひとつ」に過ぎない。「学び」の能力は大切だ、が、社会では「守り」、「攻め」、「伝達」、「信用」などの能力も必要だ。公務員試験は知識水準だけを測る。それだけで統治者の地位を約束するのは間違いだ。
 経済復興期には官僚のリーダーシップが有効だったかも知れない。しかし、高度経済成長実現以後は官僚の支配権の正当性が消滅した。公務員を名実ともに「全体の奉仕者」にする制度変更が必要だ。勤勉な一般公務員を解雇するのが改革ではない。高級官僚の利権を撤廃することが真の改革だ。

 
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