カウンター 読書日記 *『黄泉の犬』ー藤原新也
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*『黄泉の犬』ー藤原新也
*『黄泉の犬』読了!

*藤原新也氏のホームページの予告から、私が考えていた(予想していた)内容は、オウム裁判の最終局面にあたっての、とくに麻原(松本)被告の現在おかれている状況・精神状態についての「真実」の報告=暴露といったふうなものだった。

*そういう、「ワイドショウ的な興味」は見事に裏切られた。自分の野次馬根性に、呆れてしまった、読後であった。麻原の現在置かれている状況(とくに精神状況)を知ることを意味の無いことだと言っているのではない。ただ、自身の関心のあり方への、自戒である。

時代のターニングポイントというものがある。 近年では1995年がそれに当たると考える。・・・とはじまる「あとがき」では、週刊「プレイボーイ」休載の」経過が記され、休載の主因が、麻原の実兄・松本満弘氏との<会談ーそれの記事化>に際しての満弘氏からのクレームにあったことが、明らかにされる。(満弘氏の死亡で迷惑がかかる心配がなくなった。と)

*第一章  メビウスの海
*第二章  黄泉の犬
*第三章  ある聖衣の漂泊
*第四章  ヒマヤラのハリウッド
*第五章  地獄基調音

第一章  メビウスの海

 帯に、『印度放浪』から34年とある。そうだ、著者は麻原に先行するインド訪問者だった。いま麻原とインドとは、自分の中ではダイレクトには結びつかないが、インド・ショックーインド「求望」というものはひとつの時代を確かに形作っていた。・・・ヴェトナム反戦運動・全共闘・カルチェラタン・ブラックパワー・文化大革命の昂揚(赤軍派の日航機ジャックによる北・キムイルソンのオルグ・・・と確かに彼らは言っていた・・が最後の花火、これも今となっては、態のいいシンドイ国内闘争からの逃亡!だった)から一転、運動の急激な沈静化。ーーその最大の象徴的出来事が華青闘の7.7「告発」であったことは、前記『1968年』の見解に同意だが、70.7.7の時点で、全共闘を担った者たちの実情は逃走の道筋・逃亡の合理化の理屈の「探索」であったのだから、「告発」も一時の文化的流行に終わらざるを得ないのは、自明の理。ーーそれに追い討ちをかけるかのような、内ゲバ殺人事件・連合赤軍の悲劇・三島事件・・・まあ、ニワトリかタマゴかの話でアッサリ終焉。・・・とは、いかなかった人達の一つの行き先=インド。

*同じような年齢のときにインドを旅した青年として麻原(松本)を見つめる藤原氏は、また同時に<故郷を追われた人間>として、凝視する。麻原の実兄松本満弘氏(実直な腕の良い、八代のマッサージ師であるーあった彼もまた今は故郷を追われる身となった。)をその「隠れ家」に訪ねた一文で次のように記す。
 「高校二年の時に家が倒産して故郷を捨てなければならなかった私は、故郷を追われる哀しみを身をもって体験している。・・・私は彼の(満弘氏)故郷への思いがいかなるものか痛いように想像できたのだ。」
 こうして、その前には釣りやチヌのアラ汁などで「不思議な」共鳴を醸していた雰囲気も手伝ってか・・・*以下引用*、、、だが少し酒のまわったところで満弘が不意に口を開く。 「・・・フジワラさん」  「はい」  「・・あんた、ワシに何か聞きたかことがあるんと違うんか」  ゆっくりとした落ち着いた口調だった。
 満弘は昨日からすでに私の心を読んでいたらしい。私は居住まいを正して言う。
 「お聞きしたいことがあります」
 「・・・言うてみい」、、、中略、、、

 「弟の智津夫さんの場合はどうなんでしょう」
 「あいつも小さいころは見えとった。いや今でも見えるやろ。ちっとはな。」、、、中略、、、八代と水俣の「近さ」を二人が確認しあう。

 「そこで僕は不知火海を見ながら、個人敵にですね、少し込み入った考えを持ってしまったのです」
 「・・・・・」
 「率直に言わせてもらいます。よろしいでしょうか」
 「なんや」
 「弟の智津夫さんの目の疾病は水俣の水銀のせいじゃないのかって。そんなふうに想像してしまったんです。実を申しますと僕が満弘さんの所をお訪ねしましたのは、その一点をお伺いしたかったからです」、、、中略、、、


 「・・・フジワラさん」
 満弘の閉じた瞼のの裏の視線が正面の私に向かっている。
 「はい」
 「よう、そこにお気づきになったなあ」
 満弘は穏やかな小さな声で言う。
 「・・・」
 
 「智津夫がこまかころ、ちょうど水銀がいちばん海を汚しとった時期や」 *引用終わり*

 こうして、「印度放浪」から34年ぶりの藤原氏の旅は始まり、続く。

*帯に「インド紀行完結編」とあるが、藤原氏も忙しいのでチェックしなかったのか?
 ホームーページにもやっと自著の出版のお知らせがアップされたほどだから
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