カウンター 読書日記 2007年01月
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死ね!と言うのか。
*<三年連用日記>を使い始めて八年になる。
 
 記述スペースこそ少ないが、備忘録的な使用には充分だし、何より過

去数年の同日の出来事等を簡単に一望できるのがありがたい。

 <一望振り返り日記>というわけだ。

 今日も記入しようとしていると、新聞の切り抜きがヒラヒラと舞い落

ちたので拾い上げて見る。日付は不明だが、去年の読者投稿欄(「毎

日」の丸文字)の切り抜きだった。 


  ************************
 
    <7万円の年金で2万円の家賃>
    自営業 S・I 72歳 女性 静岡県


 ・・2月22日の本欄で「死ねと言われているようで無念」という83歳の
男性の投書を読んで涙が出ました。

 戦中、戦後を生き抜き、日本の復興に尽くしてこられたお年寄りにこ
んな思いをさせるなんて、本当にひどい社会になりました。

 医療費の負担増で入院費が払えなくなり退院した人の話、また確定申告では老齢者控除がなくなったため、納税額が発生し、地方税や国民健康保健料が増額になるので生活をおびやかされる不安を抱えている人など、弱いものイジメの話ばかりです。

 年金生活ができる人はまだいいとしても、月数万円の国民年金だけの人たちは生活できず、老人の生活保護費受給者が増加しているのは当然だと思います。

 私も現在は仕事をして何とか生活をしていますが、病気になって仕事ができなくなったときのことを考えると目の前が真っ暗になります。

 私の友人で7万円の年金の中から2万円の家賃を払い、プライドを持って生活している女性がいます。議員年金にしがみついている国会議員より、彼女の方をずっと尊敬しています。・・・
 

 静岡のS・Ⅰさんは今も元気に仕事を続けられているだろうか。

 83歳の男性はお元気になられたのだろうか。・・・
  
   *******************


 政権は「忠犬ポチ」から「忠犬シロ」に替わりはしたが、いまだにアメリカ国民の三分の二が見捨てている(昨年11月の中間選挙)ブッシュにしがみついている。<忠犬安倍>の行き着く先は見えている。忠誠を尽くす相手が一変・消え去り、当のアメリカから総スカンを食う。
 もっとも、そんな安倍を六割もの国民が支持している国もあるそうだから、アメリカに「醜い国だが騙しやすい」と嘲笑されるのも無理はない。この<ツケ>の支払いは今も肥大化している。すぐに、手におえない怪物になるだろうが、いつも<手遅れ>では情けない話だ。この夏が最後の最後だろう。


 *『昭和動乱の真相』安倍源基 1977.10 原書房刊 という本がある。未読だったので、文庫化(中公文庫BIBLIO 2006.12.20刊)を機会に読んでみた。

 詳細は別記とするが、著者の経歴から漠然と予想した内容をはるかに超えた公平無私、体験した事実に則った記述も首肯できるもので、凡百・氾濫状態の同種本を凌駕する。

 新設の特高部長として、事に当たった二・二六事件の記述を興味深く読んだが、特に北輝次郎(一輝)の『日本改造法案大綱』のなかの一条が、上記の<新聞投稿>との関連で気になった。これまで、何度となく読んでいるはずの<一条>なのだが・・・。

 敗戦=GHQの占領下の改革で「皮肉にも実現された」と記述されることの多い『法案』の各条だが、実現されるはずのない一条はこれだと、投書の一文は教えてくれた。 


  *日本国民一家の所有し得べき財産限度を壱百万円とする。
  
  私有財産限度超過額は、凡て無償を以って国家に納付せしむ。

 *天皇は、・・・在郷軍人団を以って、各地方の私有財産超過者を
 
  調査し、其の徴集に当たらしむ。


   即、緊急に実行にあたって頂きたいものである!<勅令>を待とう。

   いざとなれば、「兜を取って戦う若殿」の伝統を持つ国ではないか。 
    


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*耐震偽装問題?
*元イーホームズ・藤田東吾が自費出版した『耐震偽装』の中(第四章・七.motiv P379~391)で、訴えたとおりの展開になってきている。当然予想されたことだが。


  ここ、仙台でも市の中心部=広大なJT跡地にアパグループのホテル=マンションが建設中である。例の<東横イン>に隣接して。駅近くのこの辺りは呪われてでもいるのか(嘲笑)!

  *****************************
 
 <耐震偽造>京都の2ホテルで発覚 市が使用禁止勧告
   1月25日12時23分配信 毎日新聞

 京都市は25日、京都市下京区にある「アパヴィラホテル京都駅前」(10階建て、139室)と「アパホテル京都駅堀川通」(地上11階地下1階、515室)の二つのホテルで耐震強度の偽装が発覚した、と発表した。市は同日、建築主の「アパマンション」(本社・東京都)に対し、ホテルの使用を禁止し、速やかに改修工事を行うよう求める是正勧告書を通知した。使用禁止の勧告は極めてまれという。
 市などによると、両ホテルは「田村水落設計」(本社・富山市)が設計を担当。建築確認申請書の構造図と意匠図に不整合があるほか、同書と工事施工にかかる構造関係図書に相違があり、耐震強度が最も弱いところで基準値の71~79%しかなかった。
 田村水落設計は毎日新聞の取材に「京都市の計算が間違っており、こちらの強度計算したものは正しいと思っている」と話している。
 ホテルを運営する「アパグループ」(本社・東京都)の平野吉洋・総務部長は「連絡があるまで偽装は知らなかった。現在、新規の予約はお断りしている」と話している。

  ・・・田村水落設計は「こちらの強度計算したものは正しいと思っている」と話している。・・
 
 ・・ということだが、(上記『耐震偽装』p380)イーホームズに問い詰められたときに「こんな手法は俺のほうが姉歯より先に始めたんだ。(犯罪を早く始めたのを自慢するこの水落という人物、チンピラ以下の性根なんだな、魯迅が生きていれば、こういう「水に落ちた<犬>は致命的に再起不能になるほどに打ち付けるべきだ」と断言するだろう・・)早く申請出すために、(受理を早めること)一旦は改竄したものを出して、後で計画変更をする。こんなことやってるのは他にもいる。」と豪語したのを忘れたのだろうか、それとも『耐震偽装』の読み落としだろうか? 

 ********************
  それにしても、この耐震偽装問題について語れば語るほど<虚しさ>ある種・<胡散臭さ>が迫ってくるのだが、皆さんはいかが?

 それは多分・・「耐震基準が強化される以前の<建築物>や<建築物にさえあてはまらないもの>(確認申請など不要なもの)にいま現在、居住している人が大半なのだ・・」という歴然たる現実が消せないからだろう。
 
 あなたの今住んでいる<自宅>のほうが、はるかに危険なのだ。
 私の<わび住まい>など論外だが。


 そういう大半のひとのことなど、御上の<考慮の外>ということなんだろうな、どう屁理屈を捏ねようと。

 そうでないのなら、強度(構造)計算の基準の変遷を一覧表にでもして、素人にも解かるように公開するべきだろう。もちろん、その時点の建築戸数も併記されるべきだ。

 強度計算の基準が地震や大震災の度に、その数年後に改正されている過程と数値も。


     ************************

 <警官不祥事>懲戒処分が前年比5.9%増 06年
   1月25日11時1分配信 毎日新聞


 昨年1年間に免職や減給などの懲戒処分を受けた警察官・職員は全国で361人で、前年より20人(5.9%)増えたことが、警察庁のまとめで分かった。
 昨年11月に埼玉県警の巡査長が郵便局強盗で逮捕されて懲戒免職になるなど、強盗、窃盗、横領などの犯罪での処分が64人で、前年より9人増えた。飲酒運転による処分は前年より8人多い33人で、飲酒のうえ他人と口論するなどして4人が処分を受けた。捜査書類など公文書紛失や偽造などでも、前年より6人多い21人が処分された。
 処分別では▽免職32人(前年比8人減)▽停職67人(同15人増)▽減給139人(同26人増)▽戒告123人(同13人減)。

 隠し切れない<事案>(という言葉が好きなのが多いそうだが・・)だけでもこうなのだから後は推して知るべし。どこの社会も<下っ端>はストレス溜まるようだね。

 これも、内部改革しか<道>はありません。・・・

*************************

 *追伸   これでは、<内部からの改革>どころじゃないか!

  巡査長が署内トイレで盗撮=計3件、勤務中に-福岡
   1月25日17時31分配信 時事通信

 勤務する警察署の女子トイレで盗撮したとして、福岡県警は25日、軽犯罪法違反容疑で小倉南署刑事二課の男性巡査長(28)を書類送検した。県警は同日付で減給100分の10(3カ月)とし、巡査長は辞職した。「女性がトイレに入っている姿を撮りたかった」と話しているという。
 県警監察官室によると、巡査長は17日午前10時半ごろ、同署女子トイレにデジタルカメラを持って入り、個室内の女性をドア上から盗撮した疑い。フラッシュで気付かれ、自席に逃げ戻ったが、上司に問い詰められて認めた。

  ・・・これじゃあ、コメントのしようもないだろう。 





*2007.1.22
*昨秋11月から岩波新書で<シリーズ日本近現代史>全10巻の刊行が始まった。第一巻は『幕末・維新』(井上勝生著)以下第10巻『日本の近現代史をどう見るか』(宮地正人編)まで興味深い執筆人が記されている。

 第一巻『幕末・維新』・・・これが、面白い!
 維新に関して、わたしは「八百長説」の支持者であり、その傾向の著作はチェックしていたつもりだが、それでも未見の事実が多く記されていて、一気に読み終えた。
 とくに、維新の傑物と一般には称される人物像の描写が秀逸なのだ。
 
 *お薦めのシリーズ!

  

 *<不二家問題>補記
 1月15日の記事で・・・
 社員の平均平均報酬が60万ドル(7300万円)という超リッチ企業=ゴールドマン・サックス証券の<不二家株「空売り」疑惑>について、*江草 乗の言いたい放題* というブログから引用して紹介した。
   **************************
 
 食品メーカーにとっては致命的といえる不祥事をおこした(発覚したと言ったほうが正確だが)不二家株が値下がりするのは当然・確実なことには、だれも異論をはさめないだろう。
そして、値下がりするのが確実ならば<空売り>を入れれば稼げるわけだが、残念ながら不二家株は東証によって空売り禁止の規制がすでに入っていて、江草氏のような個人投資家はもう売れないという。
  **************************

 再引用 「・・・しかし、それを売る方法があるのだ。大口の機関投資家や証券会社は株をどこから借りてきて(たいてい大株主の生命保険会社などが貸し出す)それを売ることができるのである。一般の投資家が売れないときにじゃんじゃん売ることが出来るので儲けを独占することができる。

不二家株をここから空売りできるのはどこか。オレはマネックス証券の不二家に関するニュースを追っていて、次のような情報に出くわしたのである。

5%ルール報告12日 不二家(2211)――大量
財務省 1月12日受付
(提供者、共同保有者合計保有株券等の数・保有割合、カッコ内は報告前の保有割合)
★発行会社:不二家
◇ゴールドマン・サックス証券など
6,720,000株 5.32%( -%)

 不二家の首脳陣はこの不祥事のことを11月中にはすでに知っていて、対策というかもみ消しの方法について協議していたそうである。その情報をなんらかの形でゴールドマン・サックスは手に入れて、そして「確実に値下がりする株」として「空売り目的」での大量保有をしてきたのではないだろうか・・・」

 次いで、これも当然のことだが、次のようなニュースが流れる。
 *****************************

引用
<森永製菓 株価3倍、4倍の声>

 森永製菓が上げ潮ムードだ。 言わずと知れたことで、不二家が洋菓子の期限切れ牛乳使用問題で生産・販売休止に追い込まれたためだ。20年来の株の持ち合いが功を奏し、不二家の大株主(3.95%保有、第2位)である森永が「不二家支援」の大本命に祭り上げられた。この追い風はどこまで続くか。
 まずは株価。森永の首脳が「支援」を口にしたと報じられると、「不二家合併」説が市場を駆け巡り株価が上昇。森永株は不祥事が発覚した翌日の11日からジワジワ上がり、それまで200円台後半でウロウロしていた株価はわずか4営業日で316円(16日終値)に。森永が筆頭株主の森永乳業の株価も504円から532円へ押し上げるダブル効果。2000年の雪印乳業株が集団食中毒のせいで暴落した際、森永乳業株が急騰したが今回もウンの強さを感じさせる。「森永による不二家合併が本決まりになれば、菓子業界3位。上値が見込める」と先を占う大手証券マンが多い。
 不二家の不祥事がバレンタイン商戦のスタートと重なり、森永の売り上げ増が十分期待できることもそのひとつ。
「大株主とはいえ、不二家は商売上では森永のライバルですから、この機をとらえて不二家のお客をごっそりいただくチャンスです」(菓子業界関係者)
●客と一等地をゲット
 垂涎(すいぜん)の話は他にもある。
 外資系証券関係者がズバリ突く。
「不二家は結構な土地持ちでしてね。とくに東京・銀座には本店をはじめ、社有の不動産を数カ所所有している。いずれも1平方メートル1000万円以上と見ていいから、ざっと見積もって150億円超にはなるでしょう。本当に不二家を合併したらこれは大きな資産となる。当然、森永の株価も3倍、4倍と跳ね上がり、山崎製パンや江崎グリコのように1000円台になることも夢じゃないでしょう」
 森永といえば、安倍晋三首相の昭恵夫人。創業家の出身である。今夏の参院選を控えて夫人の露出は増えるだけに、何かと「森永」の文字が世間の耳目を集めそう。
 もっとも、筋書きどおりいくかどうか。当の森永首脳は「応援したい気持ちはあるが」と慎重だ。好事魔多しということわざもある。さてどうなる。

 *森永製菓といえば、<砒素ミルク事件>・<グリコ森永事件>が反射的に浮かぶのは私たち世代までなのだろうか?
いまや、親族が現首相の「奥方」を務める<家系>となる。ファーストレディー(レディージョーカーじゃないよ)のお里の会社なんだ。
件のゴールドマンサックス証券とやらの、<森永株>保持=売買状況はどうなっているのだろうか?

 昨年の11月以降でもよい、調べるとおもしろそうだ。
これで、メンバーも出揃った感がある。東京地検特捜部さん、<談合追究>もいいけど、こちらも<手抜かり>なくお願いしますよ。
 *<談合>をめぐる騒ぎなど、単なる空騒ぎかアメリカ=特にベクテル社の「意向」で動いているに違いないのだから。
建設・土木業界の内情に、少しでも通じる者にとって、<茶番>(ただし、茶番だからといって、後の影響が小さいとは限らないが)にすぎないことは明々白々である。

 これも、<不二家問題>と同様、内部からの改革以外に抜本的な改革策など、有り得ないのである。




*<雑感>アレコレ・・
*次から次へ、凄惨な殺人が報道される日々。

 歯科医一家の次男による妹の殺人、「理想の夫婦」の妻による夫殺害・死体遺棄、保険金目当ての殺人・・・

 報道も一段落と思っていると、こんどは刑を終えて「出所」した男性が「無実だった」という。
あきれ果てた事件だが、「異能」(嘲笑)の弁護士・自白強要名人の刑事・それと「検事」の見事な合作だ。主観的には「やり手・真面目刑事」だろうことが最もコワーイところでもある。たまに、褒めてやるとすぐこれだからな。
 刑事さん。検事さん。弁護士さん。まず、三位一体で経費返還しなさいよ。

 一番恐いのは、こうして書きながら「感覚麻痺」しそうになっている自分に、ふと気づくときである。

 <雑感>というかたちで、いまの「感じ」を書き留めておこうと思う。メモランダム。

 ******************************
 歯科医一家の事件のさいには、あるべき「職業の選択」とは何なのか、たとい歯科医<だらけ>の家族の次男坊といって、どうしてそんなに「歯科医」に固執したのだろうか?と考えた。

 「職業」を選択・決定していくときに、大前提として押えておくべき重要なことは、一旦「収入は全ての職業で同一である」とする<仮定>ではないか。その上で、選択・決定すべきものだろうと思う。理想論=馬鹿げた話と思われるだろうか?

 旧ソ連の「小噺」にこんなものがあった。・・・毎晩、毎晩みなが酔いつぶれて愚痴ばかりの世の中だ。医者は「どうして高等教育をうけてヤット医者になったのに、給料はトラックの運転手と変わらない、情けなくて酒でも飲まないとやってられないよ」と言う。その隣では運転手仲間が「あいつら=医者や事務職の=一日中椅子に座って楽しやがって、汗水流して働いているおいらと同じ銭取ってるんだ。馬鹿馬鹿しくて酒でも飲まないと・・・

 戦中の話だろうが、大日本帝国が旧満洲に本格的に侵略(進出)し始めた頃。日本を代表する指揮者・小沢征爾氏のご尊父小沢開作氏も渡満して、各地で歯科医の真似事のようなことをしながら「遊説」していた。開作氏と桜さん(征爾氏のご母堂)が知り合い、やがて結婚という成り行きになり、その結婚予定の報告を聞いて、桜さんの厳格な父上曰く「あんな<居合い切り>風情に、大切な娘をやれるか!」と。・・
 ほんの数十年前の日本で(満洲で)歯科医とはその程度の評価だったという。・・・

 歯科医が知的に、あるいは技術的にどうこういうつもりは毛頭ないが、職業などというもの多かれ少なかれ一旦、<銭=収入>のことをその辺に放り投げて考えて選択するのもいいだろう。

 ******************************
 一昨年かその前からかは知らないが、「本屋大賞」という全国の書店員さんが選ぶ「文学賞」がある。

 私なども、収入の割には本につぎ込む金額が多く、昔から大蔵(財務)の小役人の非難を浴びているほうだが、時々<トンデモ本>に出くわすことがある。未知の著者の本の場合、主に新聞書評をたよりに選んでいくのだが、それでも「大失敗」が年に何度(何冊)かはある。
 そこで、本屋さんに提案。
 <今年、買わなけりゃーよかった!この一冊>というのも「大賞」の対象にしていただけないか、と思うのだが。・・・無理か?

 ******************************
 ところで、これは私だけの経験していることなのだろうか???

 ぜひ書いておきたい。
 最近、コンビにで買い物をして、よくつり銭の金額が間違われるのだ。「どこの系列のコンビニが特に」ということはなく、満遍なく以前に比べて頻度が増している。

 その場で指摘することもあれば、二度目は店のオーナーに直接話すことにしている。ただし、店員の特定はしないで・・・私たちは、仕事がらかなりの頻度でコンビニを利用する(お世話になっている)し、たいていは決まった店(数軒あるが)に行くことが多いのでオーナーとも知り合いになる機会も多い。
 まあ、わたしが余程マヌケに見えるのが原因かもしれないが、由々しきことだと思う。

 *******************************
 不二家の問題、特に「賞味期限」(「品質保証期限」)の問題について、「リスク評価」との関連で書こうと思ったが、またの機会にしよう。
 


ハンバーガーや牛丼を食いながら、「賞味期限」や「品質」「食の安全」などと話しているのを耳にすることほど、笑止千万なことも珍しい。 

         <冗談はやめてくれよな!!>  


●続 <刑事>という人種
 ●『愛犬家殺人事件』で、共犯者・山崎の担当を志願して、事件の解決に大きな役割を果たした結城という刑事のイメージは彼のこんな発言で浮かべてもらえるだろう。・・・
 
 岩本検事との取引が進むうちに、検事の所の甘言に乗ってか甘い幻想(無罪釈放もあるのでは?)を漠然とながら抱きはじめる山崎に対して結城刑事はいつもと違う強い調子で言う。

 以下引用(適宜省略)ーp297~298

 ・・・「山崎、あの検事になにを吹き込まれたか知らねえが、お前の刑はあいつ(検事)じゃなくて裁判官が決めるんだよ。それともお前は本気で執行猶予がつくと思っていたのか。関根は死刑でお前は喋ったから不起訴、それで通ると思っていたなら、お前は本物の大馬鹿野郎だ」

 「でも俺が訊いたら、あいつはそう断言したんだよ。全部嘘じゃないか」

 このとき結城は初めて俺を睨みつけた。

 「おい、もういい加減にしとけよ。お前は自分のやったことが本当に分かっているのか。お前は殺しの片棒を担いだんだぞ。それも一件や二件じゃない。四件も死体遺棄をやって、執行猶予なんかつきっこねえんだよ。不起訴だと、笑わせるな。・・
 お前は何かって言うと自分の気持ちばかり言う。ふたこと目には、俺、俺そればっかりじゃねえか。お前の気持ちはよく分かった。じゃあ、関根にお袋を殺された滝口の気持ちはどうなるんだよ。あいつの気持ちはどうでもいいのか。・・・遠藤(関根に殺されたヤクザ)だって人の子だぞ。ヤクザだからって殺されていいのか。・・
 
 ・・殺されていい奴なんか、一人もいないんだよ。人殺しの手伝いをしたら刑務所に行くんだよ。当たり前だろう。そんなこともわからないような奴なら、もういい。俺、俺って死ぬまで言ってろ。」

 そこまで言うと結城は俺にそっぽを向いた。

 「分かったよ。行くよ。もう言わないでくれ。ちゃんとサインもしてくる」

 *****************

 一方、『戦後<翻訳>風雲録』の刑事は匿名で、しかもさりげなく記述されているだけだが、妙に印象に残った。


 舞台は北海道で、「裏金問題」を経験したいまでも、不思議なことだが、その印象は全く変わらない。

 著者・宮田昇の親友で翻訳の名人・詩人・奇人の田中融二が「進行癌」と診断され、治療を拒否、「遺書」を事前に管轄警察署(自殺予定地小樽の)宛に郵送して、その小樽の山中で自死したのである。自分の運転する四輪駆動車に排気ガスを引き込んで。

 酒と女を愛し、翻訳の印税が入るとそのほとんどを酒・女・旅行に費やし、金が無くなるまでつぎの仕事をしなかったような奇人、奇矯な人田中融二が。

 以下、引用(適宜略)

 ・・・5月12日の午後、小樽署の生活安全課を訪ねた私と息子の二人は、手紙が届いていないという係官の返事に、途方にくれた。すでに彼が泊まったホテルで、昨日の夕方近くチェックアウトしていることは確かめてきた。
 10日の彼(融二)からの電話は、次の日の夕方、自死する場所を示した警察宛の手紙を投函し、それを集配車がポストから取り出すのを確かめて、出発するというものであった。それが、なぜか届いていない。

 係官は、今小樽ではなく、北海道のどこかを元気で車を走らせているかもしれないではないか。北海道は林道だらけのところだ。調べようもないと。初めは鼻であしらうような返事。・・・

 ・・・それからいろいろな経緯があったが、自宅で待機していた彼の奥さんと昨日ドイツから帰国したお嬢さんとの電話のやりとりから、事態の緊急性を知ったのか、小樽署はにわかに慌ただしくなり、所轄の警察署からの捜索依頼状を待たずに、係官がパトカーに捜査命令をだした。
 私たちは、ホテルで警察からの連絡を待つようにと言われたので、待機することにした。
 だがその後の小樽署の機敏な行動や、捜査に当たったいかついデカ長の気配りなどは、警察への偏見を一掃してくれるものであった。

 お嬢さんが、昨日の最後の会話で彼から、なにかに通じる峠から林道に踏み込み、小樽市街の夜景が素晴らしいところを選ぶと訊いていたことが、捜索のヒントになった様子であった。長い長い二時間有余であったが、私たちが待っていたホテルに電話がはいって、彼が発見されたことが告げられた。・・・<引用終>

 ********************

 『戦後<翻訳>風雲録』、登場する人間的魅力(?)あふれる翻訳者・詩人・奇人・変人・ドケチ・アルコール依存症・・・

 中桐雅夫・鮎川信夫・福島正実・高橋豊・清水俊二・斉藤正直・宇野利春・亀山龍樹そして、早川清(早川書房)と田村隆一。

 興味津々のエピソード満載の一書で、奥山に登りつめた人でなければ書き留められないこともあるということを教えてくれた。

 墓場まで持っていくものなどないだろうに・・・という教えかもしれない。 

  <完> 



●<刑事>という人種
●前回まで、<検事という人種>について、書いてきたのでというわけではない。

 前回、検事の醜態を書きながら、一方で結城刑事について語る著者山崎に共感を抱く自分に「何故なのか?」という気がしていた。

 今になって、それが何によるのか、やっと思い出したので、今日は刑事という人種について一言。 

 結城刑事と同種の警察官・刑事のことをさりげなく書きとめた著作を読み返しながら記していくことにする。



 本のタイトルはやや時代がかったもので、『戦後<翻訳>風雲録』ー翻訳者が神々だった時代ー(・宮田昇・本の雑誌社2000.3.20刊)という。 

 戦後翻訳の対象が時代の風の中、戦前のフランスものからアメリカものにシフトしてゆき、翻訳者も研究者や大学教員からプロの手に移り、多くは「文学青年や詩人たちの生活の糧」としておこなわれた、そんな時代の貴重な回想録で、著名・無名の詩人たちの生活ぶりがあますところなく活写されて、面白い!

 ・・・と、ここまで書いてきたところで、<警察官がタクシー運転手へ暴行!>とのニュースを耳に(目にも)した。

 **巡査部長が暴行、タクシー運転手入院…福島署逮捕せず
             1月13日3時9分配信 読売新聞

 福島県警高速道路交通警察隊の男性巡査部長(58)が11日、福島市で乗車したタクシーの男性運転手(46)と口論となり、後頭部を路面にたたきつけるなどの暴行を加えていたことが12日、わかった。

 福島署は巡査部長から任意で事情聴取したが、「証拠隠滅や逃走の恐れがない」などとして逮捕せず、公表もしていない。

 県警などによると、巡査部長は11日夜、市内で飲酒後、自宅に帰るため、タクシーに乗ったが、行き先の指示がはっきりせず、運転手と口論になった。午後11時50分ごろ、運転手に降りるように言われて、料金を払おうとしたが、運転手は受け取らず、巡査部長は腹を立てて顔を数回殴打。車外に引きずり出し、馬乗りになって後頭部を路面に数回たたきつけるなどした。**

 奇縁なことだが、一休みして、続けよう。 


 


●検事という人種<完結>
  *稀代の殺人鬼・関根元も、徐々に追い詰められていく。必要なのは、物証だけになっている。

 共犯の山崎もピタリとマークされてはいるが、警察は動こうとはしなかった。しかし、11月初めの早朝、4人の刑事が突然、令状ナシで乗り込んできた。山崎は訳もわからないうちに、車に押し込められ、捜査本部のある、行田署に連行された。

 50歳前くらいの刑事(県警捜査一課の結城刑事)があらわれて、「荒木が全部喋ったぞ。とにかく、俺たちは荒木からすっかり話しを聞いて、お前がこの事件のことを知っているということをよく知っているんだよ}と言う。関根の旧友で共犯者の荒木が「警察の犬になっていた」のだ。任意の取調べとはいえコッテリと絞られた山崎は一旦各地に逃亡するが、治療中の歯の具合が芳しくなく、逃亡にも嫌気がさして、結局は東京に戻ってくる。

 逃亡をあきらめて、行田署にいる結城刑事に電話をいれる。
 山崎は消されたとばかり思っていた結城刑事は「とにかく会おう。お前の条件は全部飲む。約束する」
 「俺は何が何でも関根を挙げたい。だから志願してお前の担当になったんだ。宮崎のとき(この刑事はアノ事件も手がけた切れ者だという)も興奮したが、この事件は俺の刑事人生で最大、いや、戦後最大のヤマだ」
 「何だ、出世のためか」
 「馬鹿いうな。関根をこのまま野放しにして置いてみろ。奴はきっとまたヤル。俺たちは十年前にも関根を引っ張っているが、証拠を掴めなかった。もし、今回駄目なら、山崎、次はお前の(殺される)番だぞ」
 「今度は、脅しか」
 「脅しだと思うか。関根のことはお前が一番よく知っているはずだ。・・・」

 こうして、山崎は警察に協力することになる。

 山崎と結城刑事は妙に馬が合ったというのか、取調べは順調に進む。 「その後、俺と結城は旧知のような間柄になり、彼は快調にペンを走らせた」と言うほどに・・・

 そして、担当検事として、浦和地検熊谷支部の岩本明という検事を、紹介される。
 年のころは40過ぎ、180センチを超す長身で、美形。左手には結婚指輪なんかしている。(たしか、佐高信だったな、指輪をしている男は信用できないと書いていたのは)結城刑事とはまったく違ったタイプだ。
 
 「僕は・・・」という岩本の話しぶりが、そもそもなじめないのだ、山崎には。先行きもこの時点で見えてくるようだ。

 山崎と岩本の「取引」じみた<取調べ>はこうして始まっていく。

 とにかく、どういうわけかこの岩本検事は、余計なことを喋りすぎるのである。

 「関根の逮捕が早まったおかげで証拠を固めきれなかったよ」岩本は笑いながら言う。

 「どうして予定が早まったんですか」

 「県警本部長の移動が決まってね。二月に離任するらしい。その手土産作りのために県警が逮捕を急いだんだ」

 「それは本当ですか」

 「そう聞いている」・・・

 これでは、結城刑事でなくとも怒り爆発だろう。反則だ。
 結城は腹の虫がおさまらず・・

 「あの野郎、碌なことをいわねえな。自分だって東京地検に栄転が決まったくせしてよ」

 「何だと、それは本当か」(山崎)

 「ああ、しかも特捜部だ。熊谷の支部地検から一挙に東京地検特捜部に大栄転だ。法務省も何を考えてんだろうな。岩本なんかちょうどいい時にたまたま熊谷にいたってだけなのによ」
 
 こんどは、山崎の怒りが爆発する番だ。

 「俺は奴らの出世の踏み台だったのか」と愕然とする。

 岩本検事は、その後も平気で出来もしない約束を口にして、山崎はそのたびに<ぬか喜び>と<落胆>の繰り返しになる。

 とうとう、山崎は腹をくくり、岩本検事を完全に無視することにする。

 結城刑事も最初のうちこそ慰撫・説得につとめたが、あまりのひどさに間もなくそれも諦めてしまう。
 
 山崎の協力拒否に動転した岩本検事は、「女でも抱かせろよ」という山崎の要求にさえ、従うことになる。

 もう、こうなると、「漫才」か「冗談」の世界だ。

  結末は、こうである。*P300から<引用始>


  「頼む気持ちがあるんなら、そこに土下座でもしてみろよ」

 岩本に迷いはなかった。机の横に歩み出るや、奴は床に額を擦り付けて土下座した。

 「お願いします。返してください」(山崎が書き終わった調書を奪い、破ろうとしたのに対しての岩本の言)

 俺の怒りはまだ納まらない。

 「川崎事件の調書をよこせ。鴻巣署に持って帰ってよく読んでみる」
 「この時、紐持ちの警察官のため息が聞こえた。・・・略・・・

 ・・何のためだよ、岩本。お前はなんで嘘をついたり、土下座したりするんだよ。誠意を見せるためか。そうじゃないだろう。東京地検に行きたいからだろう。・・略・・

 「裁判の時もよろしく頼みます」

 検事部屋を出る時、岩本はそうも言った。


      <完>



●(続)検事という人種
●『愛犬家連続殺人事件』 志麻永幸 角川文庫 1999.9.25刊
  (原著 『共犯者』 山崎永幸 新潮社 1998.6刊) 


  *余談になるが、著者名が山崎から志麻に変わっているのは、養子縁組のためという。しかし、原著の出版後一年後の文庫化、出版社も変わって(新潮社で文庫化というのならまだしも)というのも、何だか??だが・・・ 

 1995年1月5日 埼玉県熊谷市のペットショップ・「アフリカケンネル」の経営者、関根元と内縁関係の(元妻で、内縁関係は偽装で、実質夫婦)風間博子は、死体遺棄の疑いで逮捕された。ただし、物証は全くなく、頼りは、関根の同業者で仕事の手伝いをしていた、本著の著者・志麻(山崎)永幸の自供だけであった。
 阪神・淡路大震災の勃発、12日前のことである。

 主犯・関根の犯行の記録も、驚くべきもの(殺人の動機、遺体の完璧な処分・人肉食(人肉食の「先輩」佐川君も昨秋『業火』を出版した)・死姦等々)だが、ここは、著者・山崎(被疑者)と検事、刑事との、きわめて興味深い、「司法取引」と言う<交流>の様子を、見ていこうと思う。

 **************

  「・・・1196番、山崎永幸。満期出所」という刑務官の声に送られて、98年8月28日、著者は満期3年の実刑を終えて、栃木の黒羽刑務所を出所する。
 
 長距離トラックの運転手・小さなスナックの経営者という平凡な職歴の「気の小さな、臆病者」である(あった)著者・志麻永幸(犯行時:山崎永幸)=今後は<山崎>とする=が、「事件」に巻き込まれていく過程もどこにでもあり得ることが、きっかけとなる。

 長男が、保育園に通うようになってから、喘息の発作がひどくなり、養生のために、群馬県・片品村に引越し、順調に暮らし始めたが、都会生まれの妻には、田舎暮らしは苦痛だったらしく、夫婦間もギスギスしてくる。それを、少しでも解消しようと、沼田市のショッピングセンターで、ふと手にした愛犬家向けの雑誌『愛犬の友』に載っていた群馬のペットショップに出かけて、<雌>のブルドッグを購入した。子供たちにも良くなつき、すぐに「一匹だけじゃ、可哀相だよ」というほどで、まもなく<雄>のブルドッグを購入する。

 やがて、ペットショップの店主に勧められるままに、「繁殖」を始め、バブルの真っ最中・浮かれ気分の世情に乗って、「面白いように」しかも「不思議なことに、値段の高い犬ほど、すぐ買い手が付」いて、山崎は「すぐにベンツを乗り回す身分になった」。勤めていた鉄工所もやめて・・・しかし、妻(葉子)だけは、まるきり犬に興味を示さず、夫婦関係は冷め切ったまま、離婚となり子供たち(長男と次男)を連れて東京に戻る。一人きりになり、一方「商売」のほうはますます繁盛した。・・・

 「雌犬は年に二回お産をしますが、一回のお産で5~6匹子供を生みます。大変だろうから何匹かは私がひきとってあげましょう。・・
 ブームというのは、必ず過ぎます。その点ブルドッグは過去30年間、ブームになったこともなければ、すたれたこともない。何しろ、ソースのブルドッグになっているくらいだ。そんな犬が他にいますか。売値も20万から30万の間で安定している。やるなら、絶対にブルドッグがいい。片品なら場所も絶好だ。」

 ・・・田舎にあるのに、繁盛している、このペットショップの親切な、説得力のある経営者が、<稀代の殺人鬼>関根元だった。

 内容は、以下の目次からでも、推測できるだろう。


 1. そう、俺があの山崎だ。
 
 2. サイコロステーキみたいに 細かくカットされた
   ピンク色の人肉は、まるで桜の花が散るみたいに
   川面に吸い込まれていった
 
 3. あいつ、いい死に顔だったよな。
   考えてみれば奴も一番いい時期に死んだってわけだ

 4. あの異様な匂いが鼻をついたとき、
   俺は生涯で最悪のものを目にした。

 5. 元(関根)はガキのころから、ホラばかり吹いていた。
   だから、俺たちはあいつのことをホラ元と呼んでいたんだ。

 6. 大久保清は死体を全部残している。
   あんな馬鹿、死刑になって当然だ。(*ベレー帽でmazda・コスモを操る彼も
   群馬・前橋でしたね・・)

 7. 気をつけろ、
   床下からマルチーズの死体が出てきたぞ。

 8. 「僕にできることなら何でもする」
    そういって、検事は俺の前で土下座した。

 9. 関根と関わりがあった埼玉と群馬の行方不明者は
   たぶん全員が消されている。 


 以下 <8.「僕にできることなら何でもする」
     そういって、検事は俺の前で土下座した。>から引用を始めよう。 
 

 (続)



*検事という人種
  *前回の、佐藤優『獄中記』のなかで、かなりの比重をもって書き記されている<検事>について、雑感を少しだけ。

『獄中記』に登場する検事は西村尚芳・東京地方検察庁特別捜査部検事(佐藤逮捕時)、現在、最高検察庁検事である。

 佐藤は、この西村検事に「悪印象がまったくない」という。

 この検事は、「調書をそっち(西村のほう)で勝手に作ってきたら、読まないで署名・指印するよ」と挑発する佐藤に対して、・・・

「申し出はありがたいけど断る。(自分のモラルを落としたくない。(ここでは、絶大な権力者である我々検事は、その権力を使えば、大体思い通りに、調べを進めることができる。)しかし、それは筋道がしっかりしているときだけに言える話だ。上からこの流れで調書を取れという話が来る。それを<ワン>といってとってくる奴ばかりが大切にされる。僕は<ワン>という形で仕事をできないんだ。」

「・・・最近、国策調査で無罪をとられる例がいくつかあった。あの種の事件は調べのときに必ず無理があるんだ。だから公判で事故が起こる。」

・・・調べ室でモラルが低下すると、権力を勘違いする。そして、被疑者を殴ったり、電車で痴漢をしたり、あるいは女性検察事務官と不倫をしたりと滅茶苦茶なことになる。そうなりたくない。だから調べ室では無理をしないことにしている。」

 ・・・と言うような検事である。

 佐藤は「西村氏との<出会い>がなければ、国策調査の内在的論理について解き明かした『国家の罠』は生まれなかった。」と書き、こんな西村検事のような人物が、左遷もされず、逆に「栄転」したことに、検察組織の<潜在力>をも認める。 


 検事それも、「出世コース」といわれる<東京地方検察庁特別捜査部検事>になりたい一心で、それこそ、なりふり構わぬ醜態を見せたのも、同じ<検事>である。『獄中記』に登場する検事は西村尚芳・東京地方検察庁特別捜査部検事(佐藤逮捕時)、現在、最高検察庁検事である。

 佐藤は、この西村検事に「悪印象がまったくない」という。

 この検事は、「調書をそっち(西村のほう)で勝手に作ってきたら、読まないで署名・指印するよ」と挑発する佐藤に対して、・・・

 「申し出はありがたいけど断る。(自分のマラルを落としたくない。(ここでは、絶大な権力者である我々検事は、その権力を使えば、大体思い通りに、調べを進めることができる。)しかし、それは筋道がしっかりしているときだけに言える話だ。上からこの流れで調書を取れという話が来る。それをワンといってとってくる奴ばかりが大切にされる。僕はワンという形で仕事をできないんだ。」

 「・・・最近、国策調査で無罪をとられる例がいくつかあった。あの種の事件は調べのときに必ず無理があるんだ。だから公判で事故が起こる。」

 ・・・調べ室でモラルが低下すると、権力を勘違いする。そして、被疑者を殴ったり、電車で痴漢をしたり、あるいは女性検察事務官と不倫をしたりと滅茶苦茶なことになる。そうなりたくない。だから調べ室では無理をしないことにしている。」

 ・・・と言うような検事である。

 佐藤は「西村氏との<出会い>がなければ、国策調査の内在的論理について解き明かした『国家の罠』は生まれなかった。」と書き、こんな西村検事のような人物が、左遷もされず、逆に「栄転」したことに、検察組織の<潜在力>をも認める。 


  以下、『愛犬家連続殺人事件』という稀有のドキュメントから、もう一人の<検事>(検事・西村言うところの<ワン・ワン検事>)について、見てみよう。

  幸か不幸か、<阪神・淡路大震災>・<オウム>の「お蔭」で忘れ去られた事件である




*修道院・読書始末。
  『獄中記』 佐藤優 岩波書店 2006.12.06刊  

 *2002年5月14日午後、麻布台の外務省外交資料館三階の会議室で東京地検特捜部に逮捕呉された、「あの」佐藤優氏が、護送車の中で、身辺に起こることを恩師和田先生に学んだ「ユーモア」を忘れずに、記録していこう、と決意したその<結実>の一書である。

 決して、力むことなく、自然体で「(獄中という)所与の条件の条件を受け入れて(ピンチはチャンスである!)」いく氏は、「中世の修道院」の写字生ような、規則正しく、静寂な生活に、なんなく順応していく。何よりも日常雑務(氏の場合常識を越えた多忙さのなかにあったのだろう)からの解放がありがたい。。食事にももちろん満足以上のものを感じている。(随分昔話で恐縮だが、仙台の味噌汁も、キャベツだけのものだったが、まことに美味で、刑務所の販売会でのお薦め品目!)

 大学時代から、身辺・100冊以上の本に囲まれた生活をおくってきたという氏には、拘置所の制限(三冊までの房内所持のみ許可される)も、逆に、精読(「少数の本を深く読む」)の機会と捉え返していく「ユトリ」がある。
 このあたりの泰然とした身体風景は、アナキスト・大杉栄を彷彿とさせ、「入獄の度に外国語をひとつマスターする!」との宣言を思い出した。


 512日間!そうやって、書き続けた「獄中ノート」はB5ノートで62冊!400字詰原稿用紙5200枚!にものぼるという。そのうちの学術的・専門的
ノート以外のものを集成・整理したのが本書だという。

 氏の著作のなかでは、『国家の罠』、『自壊する帝国』以来の、一気に読了の一冊となった。

 上記の二冊共に、新潮社刊で本著が岩波書店刊という成り行きの内輪話も興味深いものがあった。編集のネットワークと編集者のネットワーク。利害=金銭を越えた交通が絶えてはいないことを知っただけでも、嬉しいことだ。<再販制度>の精神的な根拠のひとつには成り得るかもしれない。


  最後に著者が恩師・故和田洋一先生(1903~94、著書に『灰色のユーモア・私の昭和史ノート』理論社1958刊がある)の言として引く言葉を記しておきたい。
 
 「・・教会がプロレタリアートや社会的弱者の救済という本来やるべきことを疎かにし、ブルジョア社会と同化したため、その役割を社会主義者が担うことになったというのがフロマートカ(反ナチ・抵抗運動のチェコのプロテスタント神学者)の考え方ですね。・・

・・クリスチャンは社会主義者に負い目を感じている。しかし、フロマートカは社会主義者に対して人間の観点から言うべきことはきちんといわなくてはならないと考え、それを実践した。北朝鮮に対して、日本のクリスチャンは、過去の植民地支配に負い目を感じているのだけれども、やはり、人間として問題があると考えるならば勇気を持って発言しなくてはならないのです。そう思って私はあえて<甘やかされた>という刺激的な形容詞を用いて北朝鮮について論じたのです」

 *上が、1982年当時の発言であることだけは「念押し」しておく。


 <拘置所の時間は著者にとって、娑婆の六分の一の速度でユックリと進む(=著者の
 思考に加速がつく)らしい。
 もう一度そこに戻っても良いと言うこともあながち嘘や強がりではない!と「保証」して
 おこう、私が。


 



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